11月3日に迫ったアメリカ大統領選挙。この結果は日本の政治・経済にも大きな影響を及ぼすだろうから、私のような一庶民でも気になるところ。
そこで、選挙の動向を占ってみた。
選挙を占う場合は、通常すべての候補者に対して卦を立て、それらを比較して優劣を判断することになる。本来ならすべての候補者に対して占うべきなのだろうが、ここではもっとも可能性の高い共和党と民主党の候補者のみに絞って占筮した。
以下がその結果
占った日 10月18日
占法 略筮法
1.民主党バイデン氏の状況
卦: 風澤中孚(ふうたくちゅうふ)
爻: 六三(第三爻)
卦辞: 中孚は豚魚にして吉。大川を渉(わた)るに利(よ)ろし。貞に利ろし。
(卦名の孚という漢字は親鳥が卵を孵化させようとして温めている姿。卦辞の豚魚は貧しい位の者の供物。よって、そのような供物しかなくても誠心誠意で事を行えば大きな川も渡れる、と説いている)
爻辞(第三爻): 敵を得て、或いは鼓し、或いは罷(や)め、或いは泣き或いは歌う。(敵が来たので、自軍を鼓舞したり、相手が強そうなので止めたり、不安で泣いたり安心して歌ったりする)
2.共和党トランプ氏の状況
卦: 天火同人(てんかどうじん)
爻: 六二(第二爻)
卦辞: 同人は野においてす。亨(とお)る。大川を渉(わた)るに利(よ)ろし。君子の貞に利ろし。
(卦辞は、家の中でコソコソするのでなく野外に出て君子として公明正大に団結すれば、大事もうまくいく。と説いている。)
爻辞(第二爻): 同人は宗(そう)においてす。吝(りん)。(自分の仲間とだけで和合する。よくない。)
3.占断
今回の大統領選では、1回目の討論会はお互いに誹謗中傷したりというかなり低レベルな感じであったが、先日の討論会は多少まともになった。
いずれにしてもそれぞれの卦辞を見ると候補者には政治家としての本分を忘れず貞(ただ)しく進め、ということを易経が諭しているようだ。
ただし、肝心の爻辞を読むとどちらもあまりパッとしない。
バイデンの爻辞は、精神的にかなり不安定な感じがする。ということは見立て間違いを起こす可能性がある、ということだ。
またトランプの爻辞に至っては、まさにアメリカ分断も厭わない今のトランプの姿勢そのものではないか。
よって、この2つを比べても正直、圧倒的にどちらかが有利という占断にはならず、かなり僅差であることは間違いない。
しかしそれでは占断したことにならないので、そこでそれぞれの之卦(しか)を見てみよう。
之卦とは占って出た爻の陰陽を転じて出る卦のことをいい、それぞれの卦のもう少し未来を表している。
バイデン 風澤中孚の第三爻を陰から陽に変えると、之卦は風天小畜(ふうてんしょうちく)
トランプ 天火同人の第二爻を陰から陽に変えると、之卦は乾為天(けんいてん)
風天小畜は留まるという意味があり、対して乾為天は進む卦である。
バイデンの留まるに対しトランプは進むのであるから、以上を総合的に勘案して私の結論としては、僅差でトランプに分がある、と見た。
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12/30追記
バイデン圧勝かという報道があった中で、予想以上に僅差であったが、結果的にはバイデン勝利。私の読みは外れたが、之卦まで読んだのは間違いだったかもしれぬ。まだまだ全然修行不足を痛感。